松島町の面積の約52%が森林です。森林は水資源を作ったり、山から流れ出る川をきれいにすることで、きれいな海づくりにも大いに役立っています。
松島町内には檀山のように県内でも有数の美林がありますが、他にたくさんある森林も大切に管理していく必要があります。
30年ほど前までは、森林でスギやヒノキを植えて育てていました。
スギやヒノキは植えてから40年ほどで木材として売却することができたため、林業は収益の上がる仕事でした。
 ところが最近では、家を建てるときにも新しい建材が作られたり、安い外国材を使うことが多いことなどから、国内の木材の利用は減っています。
 そこで、今まで林業にたずさわっていた人々も、他の仕事を始めるなど、森林の手入れをする人々も少なくなってしまいました。

 

●マツ枯れ

 町の名前が示すように、松島湾にはたくさんのマツの木が生えており、このマツを頂いた島々の美しい眺めが、「日本三景」の一つと讃えられる由縁であり、特別名称にも指定されています。
 美しい景観を作る他にもマツは、風の力を弱めたり、砂が飛ぶのを防いで、家や畑などを守ったり、山崩れを防いだりする役目を果たします。
 それが今、このマツの木の葉が茶色くなり、やがて枯れていく“マツ枯れ”が広がっています。
 その原因は、マツノガイセンチュウという虫にあります。この虫は、マツノマダラカミキリの体に付いて一緒に移動します。
 そして、マツノマダラカミキリが、大好物のマツの枝を食べた後の食いちぎられた箇所からマツノザイセンチュウがマツの中に入り、マツの幹や枝を食い荒らすのです。食い荒らされたマツは、枯れてしまいます。
 そこで今、松島湾のマツを守るために、予防対策として薬の空中散布や地上散布、樹幹注入など、いろいろな工夫が行われています。また、枯れたマツは伐倒し、虫が他の木に移らないようにします。その後、焼却やくん蒸、破砕などを行って処理します。
 最近では、伐倒したマツの木材を使って工芸品を作るなどといった工夫も行われています。
 このような事業は、松島町だけでなく、松島湾を取り囲む3つの市(塩釜・多賀城・東松島)と、3つの町(松島・利府・七ヶ浜)で平成八年に『特別名勝 松島の景観保持推進協議会』を組織し、互いに協力して進めています。