松島湾を漁場とする沿岸漁業の中心は“つくる漁業”としての牡蠣の養殖。
水揚げ高、売上高ともに牡蠣が全体の9割以上を占めるほど代表的な水産業です。
町内には六つのカキむき場があり、そこでむいた生カキは一部はパック詰めに加工され、即売所で観光客などに直接販売されたりしますが、ほとんどは漁業協同組合を通じて市場に出荷されます。

 松島湾でカキの養殖が始まったのは、およそ300年前と言われています。
当時は、カキが良く育ちそうな場所にカキがらや子どもの貝をまく、という簡単な方法でした。
それが、今のようなカキ棚を使う養殖が始まったのは、1926年(大正15年)ごろから。
その結果、カキの成長が良くなって、生産量が多くなりました。こうして松島のカキは全国に知られるようになったのです。
 宮城県のカキ生産量は(全国の25%)、広島県(全国の50%)に次いで日本で二番目です。
松島町では、1年間に約114トン(平成20年)のカキが生産されています。

 

●美しい海を守るために

 20数年前から、海の汚れがひどくなり、松島湾内で養殖していた海苔やカキに悪い影響が出てしまうということがありました。
 そこで松島湾周辺の市と町が協力し、国の援助を受けて、宮城県の事業として始められたのが『松島湾リフレッシュ事業』です。
松島湾内のヘドロの浚渫(しゅんせつ)(水底の泥や岩石をさらい上げること)と作(さく)澪(れい)(船が通行するための水路(みお)を作ること)や、公共下水道を作ることなどを進めています。
また、海藻のアカモクを育て、自然の力を利用して海水をきれいにすることも検討しています。
(アカモクは食用になり、「藻華」の商品名で販売されています。また肥料としても活用できます)
 その他に、松島湾を漁場とする漁業協同組合が協力して、海岸に流れ着いたゴミを拾う活動を行っています。

森林組合では、森林を守り、育てることが海の生き物を増やすことにつながると考えて整備を進めています。
このような様々な努力によって、松島湾の海の水質や透明度などは格段に回復してきました。
家庭から出る生活廃水も川や海を汚す原因になっているために、一人ひとりが美しい日本三景の松島の海を守る事業を進めたり地道な活動を積み重ねています。