瑞巌寺本堂障壁画161面

国指定 有形文化財 絵画(松島町) 

瑞巌寺本堂各間は、大小161面の障壁画で飾られている。
孔雀の間には「松に孔雀図」、文王の間には「文王呂尚図」、上段・上々段の間には「竹梅図」および「花木図」、仏間には「桜図」、鷹の間には「鷙鳥図」、松の間には「松桜図」、菊の間には「菊図」が、いずれも金地濃彩によって描かれている。
元和6年(1620年)から8年にかけて、長谷川等胤の外、仙台藩お抱えの狩野派の画人によって描かれたものと考えられる。

 

観瀾亭障壁画21面 

国指定 有形文化財 絵画(松島町) 

檜槙図は、水辺に直立する槙、檜の木立と岩を主景とし、樹下にはつつじ・たんぽぽ・すいせん・すみれなど春の草花を配している。
また、笹図は、笹の姿をいろいろ変化させて12面描いたものである。
これらの図柄は、桃山時代の余風を湛える金碧障壁画である。
樹木や岩の表現は、瑞巌寺本堂の鷙鳥図や孔雀図中に近いものを見ることができ、両者は極めて近い関係にあったことが推定できる。
このことから本障壁画は、慶長・元和ころを中心に活躍した仙台藩お抱えの狩野派の画人、佐久間左京(狩野左京)一派の作と考えられ、当代地方画壇の稀に見る遺例である。
(紙本金地著色檜愼図:床貼付3面・襖貼付6面、紙本金地著色笹図:障子腰貼付12面)