観光客への安心提供
 松島町は日本三景の一つとして、年間300万人を超える観光客を迎え入れる日本有数の観光地です。
しかしながら、災害発生時には観光客が被災者となり、多くの怪我人や帰宅困難者が発生することから、その対策が必要不可欠でした。観光客への安心安全の提供は、観光地松島として最低限の責務と考えます。
また、観光は松島町の主要産業の一つであり、観光客を地震から守り、安全安心をPRすることは、自分たちの生活を守ることにもなります。
 このようなことから、「世代継続する地震に強いまちづくり検討会」の観光部会として、様々な対応を議論してきました。

 

観光部会の取組
 観光部会では観光客への3つのサービスとして、次の取組を提案しました。
これらを提供することにより、観光客に安心を提供できると考えました。

(1)安心して帰宅できる
 観光客への安全な宿泊施設の提供
(2)安心して観光できる
 観光客の安心な避難 : 半鐘による避難誘導検証、津波避難誘導看板の設置、宿泊施設の一時避難所
(3)安心して帰宅できる
 帰宅手段の確保 : 遊覧船での海上輸送

 

半鐘を利用した避難誘導システム検証

 
 町では防災行政無線を整備しましたが、大規模災害時にはあらゆる手段を活用しなければならないということから、昔から使用されている半鐘の利用を検討しました。
 

 

  ハイテクである防災行政無線ローテクである半鐘の相乗効果で、より効率の良い避難誘導ができるのではないかと実証実験も行いました。
  町内の火の見櫓や消防団で保管していた半鐘を借り、鉄パイプで組んだ足場に設置し、合図と共に乱打しました。
 
 観光協会や観光業者の皆様に協力を頂き、誘導役や避難者になってもらいました。一般の観光客には何も知らせずに訓練を実施しましたが、半鐘の音が鳴ると皆さん足を止めて振り返ったりしていました。
 

 

  観光客への注意喚起という意味では非常に有効であるということが実証されました。

津波避難誘導看板
 

 
 初めて松島町を訪れる観光客はたくさんいると思われます。また外国人の観光客もたくさん訪れています。そのような方々を、津波の際にわかりやすく効果的に安全な場所に誘導するために、津波避難誘導看板の設置を行いました。
 
 海岸観光地区に30箇所ほど設置された看板は、避難経路を表すものだけではなく、観光地区全体を表す総合案内板や啓発看板もありました。また、景観にも配慮し、路面埋込式やシールでの設置を行った箇所もありました。
 
 設置箇所やデザインについて、観光部会に地元住民や自主防災組織を含め検討し、完成後には看板の検証を兼ねた避難訓練も実施しました。
 

 

 設置された看板は、津波発生時に避難誘導するのは勿論のこと、平常時には避難場所確認や津波時の行動を確認するための啓発看板としての意味もあります。
 

 

平成20年度津波防災シンポジウム開催

 
 平成20年5月17日(土)、津波防災シンポジウムが宮城県との共催により、松島町中央公民館で開催されました。

 「いつ来ても安心だねっ!まつしま」をテーマとし、観光地における地震・津波対策について、松島観光協会の佐藤会長による事例発表や、日本大学大学院総合科学研究科の首藤伸夫教授を講師として講演を行いました。

 また、シンポジウムに先立ち、松島町・松島旅館組合・松島観光協会による「災害時における宿泊施設等の使用に関する協定書」及び松島町・松島島巡り観光船(企)・松島ベイクルーズ(株)、丸文松島汽船(株)・松島観光協会による「災害時における旅客船による観光客輸送等の確保に関する協定書」の協定調印式が行われました。観光客が安心して観光し、安心して帰宅できる取組の一つとして具体化したものです。